今回は、綿菓子機の修理をご依頼いただきました。

しかもガスバーナー式。

さらに製造年を確認してみると、昭和52年製造でした。

今から約50年前の綿菓子機です。

ガスバーナー式綿菓子機

お客様にお話を伺うと、地元のお祭りで使用されている綿菓子機とのこと。

最近はガスバーナーの調子が悪くなり、さらに使用中の振動や異音も気になるということで、ご相談を頂きました。

「古い物なので、もう修理は難しいかもしれない」と思われていたそうですが、まずはお預かりして不具合箇所を一つずつ確認していくことにしました。

 

まずはガスバーナーの修理から

最初にバーナー部分を分解して内部を確認してみると、ガスコック部分のチップが折れていることが分かりました。

バーナー部分取外し

コックのチップ折れ

新品部品への交換も検討しましたが、ここでふと思い出したのが、当方の在庫にあった中古のガスコンロ。

確認してみると、使えそうなチップ付きのコックがありましたので、今回はそちらを加工/調整の上で交換して対応する事にしました。

修理費用もできるだけ抑えられるよう、使える部品は有効活用します。

交換後に点火して確認すると、バーナーもしっかりと炎を維持できるようになりました。

炎ヨシ!メラメラ

まずはガスバーナーの修理完了です。

 

続いて「振動」と「異音」の原因を調査

 

次に、もう一つのご相談だった振動と異音の原因を調べていきます。

本体を分解し、内部を一つずつ確認していくと、Vベルトに複数箇所の亀裂が入っていることが分かりました。

そこそこダメージあり

このまま使用を続けると、最悪の場合ベルトが切れてしまう可能性もありますので、こちらは新しいVベルトへ交換しました。

 

さらに内部を確認していくと、ザラメを入れる部分のシャフト端面を受ける部分に、小さな玉を使用する構造になっていました。

この玉が本来の位置からズレていましたので、シャフトの窪みに再セット。

玉がズレてる

玉はここで受けるのだ!

あわせて、シャフトを支えているベアリングも2箇所交換しました。

ベアリング交換

さらにブラシモーターについても確認したところ、こちらのベアリングにも劣化が見られましたので、モーター両端のベアリングを交換。

モーターのベアリングも交換!

ブラシについては十分な残量があり、現時点では交換する必要はないと判断しました。

修理完了!動作確認へ

各部品の修理・交換が終わったところで、再組立を行い、実際に動作させて確認します。

ベルト駆動のため、回転し始める初動時には多少の振動がありますが、回転数が上がってくると音も振動も安定し、正常に動作することを確認できました。

 

これで無事、修理完了です。

 

後日、お客様へお引渡しさせて頂きました。

すると、

「このガスの綿菓子機は、きめ細かくて美味しい綿菓子が作れるんやけど、古い物やから諦めてたんよ!直って良かった!お祭りで子供達が喜んでくれる」

と、大変嬉しいお言葉をいただきました。

長年使われてきた道具には、単なる「物」ではなく、思い出や愛着が詰まっていることがあります。

今回の綿菓子機も、地元のお祭りで子供たちに綿菓子を届けてきた大切な機械。

またこれからも、お祭りで活躍してくれると思うと、修理する側としても嬉しい限りです。

古い物だから、もう直らないかもしれない。

メーカーにも部品がないから諦めよう。

そんな物でも、原因を調べてみると、修理できる場合があります。

古い物や、思い入れのある物、こだわって使い続けている物など、壊れてしまって諦めている物がありましたら、まずはお気軽にご相談ください。

「直せるかどうか分からない」という段階でも大丈夫です。

大切な物をこれからも使い続けられるよう、できる限りお手伝いさせていただきます。